こんにちは。
台湾式足つぼ専門「フットセラピストアカデミー」の圓田です。
前回は、
「足つぼを仕事にするには、どんな道があるのか?」
というお話をしました。
今回は、実際に仕事として続けていく中で、私がずっと考えてきたことについて書いてみようと思います。
それは、
「技術が上手ければ、お客様は本当に来てくれるのか?」
という話です。
技術は、上手くなければいけない
結論から言うと、私は、技術は上手くなければいけないと思っています。
お客様からお金をいただいて、人の身体に触れる仕事です。
「まだ始めたばかりだから」
「資格を取ったばかりだから」
という事情は、お客様には関係ありません。
せっかく時間とお金を使って来てくださるのであれば、
「来てよかった」
と思っていただける技術を提供する。
これは、セラピストとして大前提だと思っています。
それだけでは、お客様は来ない
ただし、
技術が上手ければ、それだけでお客様が来てくれるか。
と言われれば、答えは違います。
どれだけ技術が上手くても、その存在を誰にも知られていなければ、お客様は来ることができません。
どこにお店があるのか。
どんな施術をしているのか。
誰が施術するのか。
どんな人に向いているのか。
料金はいくらなのか。
予約はどうすればいいのか。
まず、こういうことを知ってもらう必要があります。
そして一度来てくださったお客様にも、
「またこの人にお願いしたい」
と思っていただかなければ、次の予約にはつながりません。
つまり、仕事として続けていくためには、
技術だけではなく、知ってもらう力と、また来たいと思ってもらう力も必要
だということです。
口コミだけを待っていても始まらない
私は長くサロンを運営してきましたが、
「技術が良ければ口コミだけで自然に広がる」
という考え方だけでは、なかなか難しいと感じています。
もちろん、口コミはとても大切です。
実際に施術を受けた方が、
「あそこ良かったよ」
と誰かに話してくださる。
これほど強い紹介はありません。
でも、その口コミが起こるまでにも、まず最初のお客様に来てもらわなければいけません。
ゼロの状態で待っていても、何も始まりません。
私自身、サロンを始めた頃から、
「どうすれば来てもらえるのか」
「どうすれば次も予約してもらえるのか」
ということをずっと考えてきました。
完全予約制で、一人2時間の枠を取りながら、月に約120名のお客様に来ていただき、4か月先まで予約が埋まる状態になったことがあります。
でも、これはある日突然そうなったわけではありません。
一人のお客様に来ていただく。
その人に満足していただく。
次の予約につなげる。
紹介していただく。
また新しい方に知っていただく。
その繰り返しです。
お客様が知りたいことは、こちらの言いたいことではない
そしてその中で、私がとても大切だと感じているのが、
「自分が何を売りたいか」よりも、「お客様が何を求めているか」を考えること
です。
こちらが、
「この技術はすごい」
「こんな勉強をしてきた」
「この反射区を正確に押せる」
と伝えたくなる気持ちは分かります。
でも、お客様が最初に知りたいのは、そこではないことも多いです。
「自分の悩みに合っているのか」
「気持ちよく受けられるのか」
「この人なら安心して任せられるのか」
「ここに通ったら自分にとってどんな良いことがあるのか」
お客様は、自分自身のことを考えています。
これは当たり前のことです。
だから、集客でも接客でも、
自分の言いたいことだけを伝えるのではなく、相手が何を知りたいのかを考える。
これがとても大切になります。
「この人にまた会いたい」と思ってもらえるか
そしてもう一つ。私は、技術や集客だけではなく、
「この人にまた会いたい」と思ってもらえる人であること
も、とても大切だと思っています。
お客様は、施術だけを受けに来ているわけではありません。
身体が疲れている時。
気持ちが少し沈んでいる時。
元気になりたい時。
少しでも楽になりたい時。
そんな時に、私たちのところへ来てくださいます。
だから私は、施術する人自身の状態も、お客様に与える印象の一部だと思っています。
呉若石神父も、
「自分自身が健康でなければ、人を癒すことはできない」
という趣旨のことをおっしゃっています。
私は、この言葉をとても大切にしています。
身体に不調を抱えていれば、気持ちまで沈みやすくなります。
ストレスが長く続けば、表情も暗くなりやすいですし、人に向けられる元気やエネルギーも少なくなってしまいます。
反対に、
「この人と話すと元気になる」
「ここに来ると楽しい」
「なんとなく気持ちまで軽くなる」
「またこの人に会いたい」
そう思ってもらえることも、セラピストとして大きな価値だと思います。
もちろん、いつでも完璧に元気でいる必要はありません。
人間ですから、疲れる日もありますし、落ち込む日もあります。
ただ、
できるだけ健康でいること。
気持ちよくお客様を迎えること。
人に対して明るく接すること。
自分自身を少しずつ整えていくこと。
こういうことも、技術を磨くことと同じように大切だと思っています。
私にとっての「自責」
そして、ここで私が大切にしているのが、
「自責」の考え方です。
以前の配信でも少しお話ししましたが、私は「他責」よりも「自責」の方を大切にしています。
予約が入らない。
リピートしてもらえない。
思うように仕事が進まない。
そんな時に、
「お客様が悪い」
「場所が悪い」
「環境が悪い」
「私のことを分かってくれない」
と外側の理由だけを探してしまうと、自分自身はなかなか変わりません。
もちろん、本当に環境が原因のこともあります。
自分ではどうしようもないこともあります。
それでも私は、
「今の自分に変えられることは何だろう」
と一度考えてみるようにしています。
技術を見直す。
接客を見直す。
発信を見直す。
仕事のやり方を見直す。
自分の体調や気持ちの整え方を見直す。
そうやって、自分にできることを一つずつ変えていく。
私にとって「自責」とは、自分を責め続けることではなく、
自分に変えられることを探す姿勢
なのだと思っています。
そして、自分自身が少しずつ良い状態になれば、それは自然とお客様との関係にも表れてくると思います。
私は、前向きに仕事をしていると、不思議と同じように前向きな人とのご縁が増えるように感じています。
いわゆる「引き寄せ」と呼ばれるものなのかもしれません。
ただ、私はそれをあまり難しく考えていません。
人は、「また会いたい」と思う人のところへ戻ってくる。
それだけでも十分だと思っています。
「技術か、集客か」ではない
技術が上手い。
施術に満足できる。
そして、その人自身にもまた会いたい。
そこまで含めて、私は「選ばれるセラピスト」なのだと思っています。
だから私は、生徒さんにも、
技術だけ上手くなればいい
とは伝えていません。
もちろん、技術は大前提です。
FTAとしても、私は技術にはかなりこだわります。
でも、仕事として長く続けるのであれば、
技術を磨くこと。
お客様に知ってもらうこと。
また来たいと思ってもらうこと。
そして、自分自身も少しずつ成長していくこと。
この全部が大切なのだと思っています。
どれだけ素晴らしい技術を持っていても、誰にも知られていなければ、その技術を届けることはできません。
逆に、集客が上手くても、施術に満足していただけなければ長くは続きません。
そして技術も集客もできていても、
「またこの人に会いたい」
と思ってもらえるかどうかで、お客様との関係は変わってくると思います。
だから、
「技術か、集客か」ではありません。
技術を磨く。
自分を知ってもらう。
来てくださった方を大切にする。
自分自身を整える。
そして、何かうまくいかない時には、自分に変えられることを考えてみる。
私は、そういう一つひとつの積み重ねが、少しずつ「選ばれる人」を作っていくのだと思っています。
次回は、
「お客様がリピートするサロンと、しないサロンは何が違うのか?」
について、私がこれまで現場で感じてきたことを書いてみようと思います。
圓田 尚
フットセラピストアカデミー代表
一般社団法人フットセラピスト協会 代表理事









